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動画を見る:How to Set Up Frame Parameters on Your Redline Embroidery Machine(Redline Embroidery Machines)
刺繍を真ん中に、そして安全に—そのカギは「フレームパラメータ」。この動画は、Redline 刺繍機で枠の中心を正確に見つけ、機械に“ここが使えるエリアだよ”と教えるための、実践的な一連の手順を丁寧に示してくれます。

問題提起: ・デザインがわずかにズレる、押さえ金が枠にぶつかりそう—そんな不安は今日で解消。 ・原点がズレると、すべてがズレます。最初の2分が、その後のすべてを左右します。

学べること:
- フレーム未選択の安全な初期化と、針#1を基準にした座標リセット
 
- 紙テンプレートで枠の物理中心を見つける方法
 
- フレームA〜Fの中心座標・ワークエリア入力の考え方
 
- キャップドライバ(Hat Frame J)設定の正しい順序と注意点
 
- テストと微調整のポイント
 
はじめに:なぜフレームパラメータが刺繍品質を左右するのか フレームパラメータとは、枠(またはキャップドライバ)の「中心座標(X/Y)」と「使用可能エリア(X/Yサイズ)」を刺繍機に理解させる設定です。これが合っていると、デザインは物理中心にピタリと収まり、範囲外に針が出る事故も防げます。逆にズレがあると、トレース時にヒヤリとしたり、実縫いでサーボエラーを招くことも。動画では実機の画面操作と紙テンプレートを使ったセンター出しが、視覚的に分かりやすく示されています。

プロのコツ:
- ワークエリアは実寸より少し小さめに。押さえ金と枠の干渉を避けるため、動画では30×30cm枠を260mm四方で設定しています(例)。
 
- 数値例(例えば Center X=99, Center Y=−51)は個体差があります。必ず自機で中心を測り直しましょう。

注意:
- 本手順は参考用。操作は自己責任で。特にキャップドライバ装着時は「原点自動設定」を先に行い、衝突リスクを避けてください。
 
ステップ1:セットアップ前の準備 —フレーム未選択(赤いX)で開始— 最初に確認すべきは、画面上に赤い“X”。これは「フレーム未選択」を示します。もし枠が選択されている場合は、フレームアイコン→Frame Select→矢印キーで“No”を選び、チェックで確定。ここから始めることが、以降の原点出しや座標測定の精度を底上げします。
—基準針は「針#1」— 次に、三本針アイコン→“1”を押して針#1へ。物理的な基準点を全工程で統一することが目的です。これは紙テンプレートの中心合わせでも、各フレームの座標入力でも、誤差を小さく保つための“お作法”。
クイックチェック:
- 画面に赤いXが見える(フレーム未選択)。
 
- 縫製ヘッドが針#1に移動済み。
 
ステップ2:マシンの原点をキャリブレーション —Auto Set Frame Origin— 右矢印で2ページ目へ→スパナ&ドライバーのアイコン→Set Frame Origin→Auto Set Frame Origin。パンタ座標を機械の“内部的なホーム”へ戻します。これは、後で測るX/Y値の信頼性を担保する基本校正ステップ。
—座標をゼロクリア— メイン画面で“C”ボタン→XとYをクリア→確認。表示が+0.0/+0.0になれば準備万端。これで、この後にパンタを動かして得る座標が、あなたの機体に対して意味のある“相対値”になります。
トラブルシュート:
- Auto Frame Origin 実行時に端でサーボエラーが出る場合、物理的干渉や範囲外移動が起きています。まずフレーム/アタッチメントを外し、再度原点自動設定→座標クリアを行ってから、個別のアタッチメントを装着して再試行しましょう。
 
- Home(開始点)ボタンで外へ出る症状は、原点/フレーム選択の不整合が疑われます。原点自動設定→座標ゼロ→フレーム未選択を再確認のうえ、枠を選び直してください。
 
ステップ3:紙テンプレートで枠の物理中心を見つける —紙テンプレートの作成— 1) 枠の内側を紙にマーカーでトレース。

2) ハサミで切り抜き、半分に折り、さらに直交方向にもう一度折ります。折り目の交点が真の中心。ここに印を付けます。

—枠を装着し、針#1で中心合わせ— 1) 対応する枠を本体に取り付け、紙テンプレートを枠内へ。 2) パネルの矢印キーでパンタを微動させ、針#1が中心マークの真上に来るまで合わせます。

3) 画面に表示されるX/Y座標を記録。これが“Center X / Center Y”の入力値になります(動画例では99 / -51)。

プロのコツ:
- 紙の折り精度が仕上がりを左右します。折り目を丁寧に、中心点は細いペン先で。
 
- 微動は短押しで。行き過ぎたら一つ戻る、を徹底すると精度が安定します。
 
- 別手法として輪ゴムを十字に掛けて中心を求めるアイデアもコメントで言及されましたが、動画の方法(紙テンプレート)は再現性が高くおすすめです。
 
補足メモ:
- 他機種向けアクセサリーの話題(例:磁気 刺繍枠、fast frames embroidery、mighty hoop embroidery など)はコミュニティで頻繁に見かけますが、本記事ではRedlineの純正枠/設定手順に絞って解説しています。
 
ステップ4:衣類用フレーム(A〜F)のパラメータ入力 —入力画面へ— Settings → Frame Para1 → Clothing Frame A。最初の2つがCenter X/Y、次の2つがX/Y Sizeです。

—Frame A(最大枠)の例— 動画例では Center X=99、Center Y=−51。ワークエリアはX=435mm、Y=285mm。重要なのは“使える範囲”を教えること。実枠サイズから余裕を差し引き、押さえ金が縁に当たらない設定にします。
—Frame B〜F(他サイズ)— Frame Para2へ移動し、同じ中心座標でサイズのみを変更して登録します。動画では以下の代表値が示されます。
- Frame B(30×30cm):260mm四方(押さえ金の余裕を確保)
 
- Frame C(19cm丸):170mm(丸枠なので“Circular”を選択)
 
- Frame D(15cm):130mm
 
- Frame E(12cm):100mm
 
- Frame F(9cm):70mm
 
※各値はあくまで動画の例。あなたの機体・枠で実測し、必要に応じて±数mm微調整してください。

クイックチェック:
- 各フレームに「中心座標」「X/Yサイズ」「枠形状(長方形/円)」が保存されている。
 
- 30×30のように表記がcmの場合、mm換算(×10)を忘れずに。
 
- テスト用に“外枠トレース”を行い、縁に近づきすぎないかを見ます。

注意:
- ワークエリアに実寸をそのまま入れると、押さえ金の干渉や端縫いの不具合が出やすくなります。意図的に“少し小さい”を選ぶのが安全策。
 
小ワザ:
- 将来、別のタイプの枠(例:キャップ 刺繍枠 for 刺繍ミシン、magnetic フレーム)を使う場合も、基本は同じ。“物理中心を測り、使えるエリアを控えめに設定”です。
 
ステップ5:キャップドライバ(Hat Frame J)の設定 —準備:チューブラーアームを外す→原点自動設定→座標ゼロ— キャップの設定は順序が命。まずチューブラーアームを取り外し、“何も付けていない状態”でAuto Set Frame Origin→座標を0/0に。これを飛ばしてキャップドライバを装着すると、衝突リスクが一気に高まります。

—キャップドライバを装着— 原点を取って座標をゼロにしたら、ここでキャップドライバを装着。パンタにスライドさせて確実に固定します。

—キャップ中心の見つけ方— 動画では針板の穴が、前後2つのプレートネジの“間のやや後ろ”に来る位置を目安としています。パンタを微動して、針#1がそのターゲットに重なるよう合わせます。

—Hat Frame Jに数値を入力— Settings → Frame Para1 → Hat Frame J へ。
- Center X=100
 
- Center Y=33
 
- X Size=365
 
- Y Size=65
 
枠形状は“Rectangle(長方形)”。まずは控えめなYサイズ(65mm程度)でテストし、必要に応じて拡張を検討しましょう。

注意(キャップ):
- チューブラーアームが付いたまま原点自動設定を行わないでください。必ず外してから原点→装着→座標記録→入力の順序で。
 
プロのコツ:
- キャップ生地のテンションや芯材の厚さで実効エリアは変わります。まずは安全側で設定し、トレース→試し縫い→微調整の反復が賢明です。
 
仕上げ:最終チェックとベストプラクティス
- 枠選択の整合性:実際に使う枠を必ずメニューで選択(Frame Select)し、トレースで干渉がないか確認。
 
- デザイン配置の確認:センターマークの縫い出しや、トレースの赤いドットが中央から動いてしまう場合は、原点再設定と枠選択を再点検。必要ならばデザイン側の開始点設定も確認しましょう。
 
- 設定の記録:各枠のCenter X/YとX/Y Sizeをノート化。機体に貼付しておくと作業が速くなります。
 
- 安全第一:不安があれば速度を落とし、手を添えてトレースを。常に手動での微修正を受け付ける心の余裕を。
 
コメントから(要点要約)
- Set Frame Origin がブロック/赤丸で開けない:同様の報告が複数。動画の手順どおり“フレーム未選択→原点自動設定→座標ゼロ”を挟み、アタッチメントを外した状態での再試行が推奨。
 
- 原点取りで端に当たりサーボエラー:アームや枠が付いたままになっていないか点検。いったんすべて外し、原点→座標ゼロ→再装着→中心合わせの順で。
 
- 30×30等の表記とmm換算:cm表記にゼロを足してmmへ。さらに押さえ金の余白を考慮するのがコツ。
 
- 枠の一覧表:メーカーから機体に貼付される参照チャートがある、との返信あり。
 
おまけ:他機種トピックへの一言 コミュニティでは、磁気式の枠(例:embroidery 磁気 刺繍枠、縫製兼用刺繍ミシンユーザーの話題、キャップ 刺繍枠 for 刺繍ミシンの互換など)が盛り上がります。Redlineでも基本原則は同じ。物理中心を正しく取り、機械の座標系に落とし込む—それだけで大半のトラブルは避けられます。導入を検討するなら、まずは既存枠で正確なパラメータ運用を固め、次にアクセサリー拡張へ進むのが賢明です。なお、他社アクセサリー(例:snap hoop monster のような製品カテゴリ)に関する具体仕様は本動画では扱っていません。
チェックリスト(出荷前テストにも)
- 針#1が選択されている
 
- フレーム未選択(赤いX)で原点自動設定→座標ゼロ
 
- 紙テンプレートで中心を確認し、座標を記録
 
- 各フレームにCenter X/YとX/Y Sizeを入力(ワークエリアは控えめ)
 
- トレースで四隅が安全範囲内に収まる
 
- キャップはアーム外し→原点→装着→入力の順序厳守
 
よくある質問(動画要点の再掲) Q. なぜワークエリアを実寸より小さくするの? A. 押さえ金が縁に当たるのを避けるため。周囲にマージンを残すのが安全です。
Q. Center X/Yの値は共通? A. 機体ごとに微差があります。動画の方法で自機の中心座標を計測してください。
Q. 毎回この作業が必要? A. 一度保存すれば、以後は該当枠を選ぶだけでOK。新しい枠や環境に変化があったときのみ再測定を。
最後に: 今日行ったのは、精度と安全を両立させるための“座標の言語化”。パンタがどこにいるかを、機械が正しく理解できるようにしたのです。これで、あなたの刺繍は芯を捉え、余計なトラブルからも解放されるはず。まずはA枠で、次にB〜F、そしてキャップへ。ひとつずつ、確実に積み上げていきましょう。磁気 刺繍枠 embroidery
補遺:関連トピックの参考用語
- 他社・他方式の話題例:磁気 刺繍枠 for embroidery、fast frames embroidery など(本記事では数値や互換は扱っていません)。
 
