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動画を見る:How to Thread a Janome Sewing Machine(Easy Sewing for Beginners)
ミシンの糸かけは、最初のハードル。けれど一度しくみを理解すれば、毎回の準備がうんと気楽になります。この記事では、動画の手順を日本語で整理し、ボビン巻きから3種類のボビン装填まで、失敗しやすい箇所をゼロから解説します。

学べること
- ボビンの正しい巻き方と均一に巻くコツ
 
- 上糸の通し順(ガイド・張力皿・天びん・針)と自動糸通しの使い方
 
- トップローディング/イージーセット/フロントローディングの下糸の上げ方
 
- つまずきやすい糸絡み・糸調子の見極めと簡易対処
 
- 縫い始め前のクイックチェック
 
イントロダクション:Janomeミシンの糸かけをマスター 動画では、Stirling by Janome(Janome JR 1012と同等機)を中心に、複数方式のボビン装填を丁寧に見せています。特定モデルの詳細仕様は示していませんが、初心者がつまずきやすいポイントにフォーカスした内容です。糸の色を変えて経路を明瞭にし、要所で手元のアップを挿入。だから「見てわかる」「やって確かめられる」。
プロのコツ
- 手順途中で糸端を小さくカットして“ほつれない真っ直ぐな先端”を維持すると、ガイドに通しやすくなります。
 
- ハンドホイール(フライホイール)は常に“自分側”へ回転。逆回しはタイミングずれや糸絡みの原因に。
 
注意
- 一部の機種でボビン巻き中に針を上下させないための“針の空回し設定(ハンドホイールの引き出し)”があります。ご自身の機種に該当する場合のみ実施してください(動画内で示唆あり)。
 
ステップ1:正しいボビン巻き はじめに、下糸用のボビンを均一に巻きます。糸の供給が不安定だと、以後の縫いが不調になります。
1) スプールピンを立て、糸コマをセット。ボビン巻き用の糸ガイド(小さな二枚の円盤)に糸を挟み、巻き取り中のテンションを確保します。

2) 空のボビンの小穴へ糸端を通して指で軽く保持。ボビンを巻き軸にしっかり差し込み、巻き取り位置にスライドして“巻き取りモード”にします。

3) フットコントローラーで回し始め、数回転して糸が固定されたら、いったん停止して糸端をカット。必要量になるまで巻きます。巻き終えたら巻き軸を戻し、糸を切って取り外します。
クイックチェック
- 糸はガイド円盤の間に確実に入っているか?
 
- 巻きは左右に偏らず“層”が整っているか?
 
- 巻き軸を右へ押し出して“巻き取りモード”にしていたか?
 
注意 - 一部機種では、ボビン巻き中に針が上下しないようハンドホイールを引き出す操作があります。操作した場合は、終了後に必ず元へ戻してください。

豆知識
- 刺しゅうを始める予定がある方は、ボビン糸の巻き品質が特に重要。上糸とのバランスを崩さないため、巻きは均一・適正テンションが基本です。janome 刺繍ミシン
 
ステップ2:上糸の通し方(基本経路) 上糸は指示に従って“番号順”に通すのが鉄則です。押さえ金は必ず“上げた状態”で。これにより張力皿が開き、糸が正しく収まります。
1) スプールピンに上糸をセット。機種上部の最初の糸案内に回し、前面の張力皿へ下降。押さえ金は上げておきます(張力皿が開く)。

2) 張力皿に通したら、前面下部のガイド(番号2)を経由し、再び上へ。

3) ハンドホイールを自分側に回して天びん(テイクアップレバー)を“最上位置”に。糸を後ろから回して、天びん前面の小穴に確実に掛けます。

4) そのまま下へ戻り、ニードルバー最上部の最終ガイドへ糸を入れ、針穴へ。針は“前から後ろ”に通します。


手動 vs. 自動糸通し - 手動:糸端を斜めにカットし、ピンと張って針穴へまっすぐ通す。

- 自動:レバーを下げ、左側の小さなフック→下のプラフックの順で糸を掛けると、ワイヤーフックが針穴に糸を押し通し、小さなループが後ろに出ます。レバーを静かに戻し、そのループを引き抜けば完了。

プロのコツ
- 自動糸通しは“ゆっくり・まっすぐ・短い糸端”。レバーは乱暴に戻さないこと。
 
- 張力皿に糸を入れるときは、押さえ金を上げる習慣を。これを忘れると“糸調子4”でも実質ノーテンションになりがちです。
 
コラム
- 将来、厚地や装飾縫いに挑戦する方はアクセサリーの拡張も検討を。例えば、刺しゅう用途ならjanome 磁気 刺繍枠や磁気 刺繍枠 for janomeのようなマグネット式フレームが着脱の効率化に寄与します(本記事の縫製手順自体は変わりません)。
 
ステップ3:ボビンの装填と下糸の引き上げ 動画では、3つの方式を個別に解説しています。共通する鍵は“向き”と“ガイドの溝に正しく入れる”こと、そして“ハンドホイールは自分側へ”。
トップローディング(上面ドロップイン) - 透明カバーを外し、ボビンの糸が“反時計回り”(文字P)になるようセット。

- 前面の溝に糸を入れ、左側の小さなテンショナーへ導いてテンションを確保。

- 上糸を左手で軽く保持し、ハンドホイールを自分側に回して針を下ろし、再び上げる。上糸が下糸をすくって、小さなループが針板上に現れます。上糸を引けばループが持ち上がるので、2本の糸を押さえ金の下から機械後方へ。

クイックチェック
- 引っ張ったとき、ボビンが“反時計回り”に回っているか。
 
- 前面のテンショナーに糸が確実に収まっているか。
 
イージーセットボビン
- 透明カバーを外し、“反時計回り”でボビンを落とし込む。
 
- 指定のトラックに沿って糸を通すと自動カッターが糸端を処理。カバーを戻せば準備完了。

注意
- イージーセットは多くの場合、明示的な“下糸すくい上げ”をしなくても縫い始められます。上糸を後方に回してから試し縫いを。
 
フロントローディング(前面・ボビンケース式)
- 必要ならフリーアームを外し、前カバーを開けてフックレースを露出。
 
- ボビンは“時計回り”(文字Q)に。ボビンケースの側面スリット→小さなテンションフィン→溝へ糸を通し、ケースの“指”がフックレース上部の溝に噛む向きで装填。

- 上糸を左に保持し、ハンドホイールで針を下げて上げる。上糸を引いて下糸ループを引き上げ、2本を押さえ金の下から後方へ揃えます。
 
プロのコツ
- フロントローディングでは、ケースが“カチッ”と座ってグラつかないか最後に軽く触れて確認。微妙なズレは目飛びや糸切れの原因に。
 
よくあるつまずきと対処法 下側で糸が団子状に絡む(上はきれい)
- 上糸が張力皿に入っていないことが多因。押さえ金を上げてから通すのを徹底し、天びんの小穴に確実に掛け直す。
 
- トップローディングなら“前面の溝〜左のテンショナー”の経路を再確認。フロントローディングなら、ボビンの向き(Q)とケースのテンションフィンをチェック。
 
下糸を拾えない/糸が絡む
- ハンドホイールを“自分側へ”回しているか確認。逆回転は厳禁。
 
- 針が最上死点まで戻っているか。半端な位置だとループが出にくい。
 
- 上糸を軽く左へ保持し、針が完全に上下するまで回す(途中で止めない)。
 
自動糸通しがうまくかからない
- 針が最上位置か、針が曲がっていないか、糸端が長すぎないかを確認。
 
- レバーは“静かに戻す”。強く戻すとループが外れます。
 
布の裏がぐしゃっと波打つ
- 上糸テンション不足の典型。張力皿の通し直し→“4”付近の基本設定に戻すのが先。改善なければ針と糸の番手、押さえ圧も見直す。
 
コメントから
- 「上はOKなのに裏がぐちゃぐちゃ」:上糸が張力皿に未装填の可能性大。押さえ金を“上げてから”再通しを。
 
- 「自動糸通しは必須?」:手動通しでも問題なし。見やすさ・手早さを求めるなら自動が便利。
 
- 「下糸を拾えない」:回転方向(P/Q)と溝への収まり、ハンドホイールの向きを要チェック。
 
コラム:刺しゅうへの拡張を見据えるなら
- 将来的に刺しゅうを試す予定なら、着脱が快適なマグネットフレームも候補に。例えば磁気 刺繍枠 for janome 500eやjanome 550e 磁気 刺繍枠などは、枠張り作業の簡素化に役立ちます。多針機ではmighty hoops for janome mb7といった選択肢も知られています(本記事の糸かけ手順自体には影響しません)。
 
さらに深掘り:アクセサリーの世界
- 枠の着脱性やホールド感を重視する場合、いわゆる“スナップ式”のラインアップ(例:snap hoop monster for janome)も存在します。標準の押さえ・枠で十分に慣れてから、必要に応じて検討しましょう。
 
縫い始める前の最終チェック クイックチェック
- 上糸:スプール→上部ガイド→張力皿→下ガイド→天びん(前穴)→最終ガイド→針(前→後)。
 
- 下糸:トップローディング=P(反時計回り)/フロントローディング=Q(時計回り)。イージーセットはトラックに沿って自動カット。
 
- 糸の向き:引いたときのボビン回転方向が正しいか。
 
- 糸端:2本とも押さえ金の下から後方へ揃える。
 
- ハンドホイール:常に自分側へ。逆回しをしない。
 
プロのコツ
- 試し縫いは必ずスクラップ布で。直線ステッチを数センチ走らせ、表裏の針目バランス(上糸が裏に引き込まれすぎない/下糸が表に出ない)を確認します。
 
ミニFAQ(動画の情報に基づく要点)
- なぜ押さえ金を上げるの?→張力皿が開き、糸が正しく“皿の間”に入るから。
 
- 針はどちらから通す?→前から後ろへ。
 
- どのテンション数値が基本?→動画では“4”を基準として紹介されています(機種により適正範囲は異なります)。
 
小さな一歩、大きな前進 最初の糸かけで戸惑うのは当然。動画の丁寧なクローズアップを手がかりに、本記事のチェックリストで確認を重ねれば、失敗は着実に減っていきます。次に目指すのはまっすぐな直線縫い、その次はカーブ、そして作品づくりへ。もし刺しゅうにも興味が湧いてきたら、磁気 刺繍枠 for janome 刺繍ミシンや運用のしやすいフレーム選びなど、拡張の世界も楽しんでください。最後に、アクセサリー選定で迷ったら販売店や公式サポートに適合可否を相談しましょう。磁気 刺繍枠 for janome 500e
