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なぜナイトクローラーのスレッディングがトローリング成功の鍵なのか
トラウトは回転するベイトに強く反応します。Slow Deathフックの独特なベンド形状は、通したワームに“ローリング”を与え、匂いと動きの両面で誘いを強化します。逆に、ワームがまっすぐでも回転しないと、ついばむだけで乗らないことが増えます。

冬場、とくに水が澄み気味のシーズンにはこの差が顕著。Cal Kelloggは、フックの位置をワームの最末端に置き、余りを出さない通し方を徹底することで、空振りのアタリ(ショートストライク)を減らしています。

クイックチェック
- 水中で一度ワームを泳がせ、きれいに回転しているか目視する。
 
- 回転が弱ければワームの通し直し、または速度を微調整。
 
- 余りが垂れていないか(ショートバイトの原因)を確認。
 
完璧なナイトクローラー・リグのための必須ギア
核となるのは4点。ワームスレッダー、フック(Mustad Slow Death Hook)、22インチ前後のフロロカーボンリーダー、そしてフルサイズのナイトクローラー。いずれも動画の中で明確に示されています。

- ワームスレッダー:中空の金属ロッドで、フックポイントを管内へ差し込める構造。これがあるから、ワームを真っ直ぐ無理なく通せます。

- フック:Mustad Slow Death Hook(#1または#2)。横から見ると普通の鈎でも、角度を変えると独特の曲がりがあり、これが回転の源に。


- ベイト:フルサイズのナイトクローラー。ミニやベビーではなく、太く張りのある個体を推奨。回転と存在感が段違いです。

- リーダー:フロロカーボン8〜10lb、約22インチ。水中での視認性が低く、強度も十分。常用するのがおすすめ。

なお、道具の整頓や持ち替えを素早くするという観点では、作業環境を変える発想も有効です。たとえば刺しゅうの世界で位置決めを高速化するために用いられるmighty hoopsのように、準備段階の“時間短縮”が結果を大きく左右します。
プロのコツ
- フックサイズは#1・#2のいずれでもOK。後述の回転チェックで適否を判断。
 
- リーダー端にオーバーハンドループを作ると、スイベルやアトラクターへ素早く接続可能。
 
- 準備段階から「回転を阻害する余分」を徹底的に排除する意識を持つ。
 
手順でわかる:ナイトクローラーの準備とスレッディング
ワームの部位を選ぶ
太く張りのあるナイトクローラーを選び、頭側(尖って筋肉質)と尾側(平たくぶよぶよ)を見極めます。使うのは頭側のみ。約1.5〜2インチを残し、尾側は折って捨てます。これが回転を作る第一歩。


注意
- 尾側は回転が弱い。必ず頭側を使う。
 
- 長く取り過ぎると回転が鈍る。1.5〜2インチに調整。
 
ここで一つ、道具整理の例え話。刺しゅうの現場では、着脱が速いsnap hoop monsterのような仕組みがワークフローを劇的に最適化します。同じく釣りでも、準備を定型化するだけで水上の判断力が残り、回転チェックや速度管理に集中できます。
スレッダーで一直線に通す
折り取った断面から、ワームスレッダーの先端をまっすぐ差し込みます。側面から出さず、ヘッドの先端からスレッダーの先がきれいに抜けるよう、真芯を保ちながら引き込みます。


クイックチェック
- スレッダーがワームの側面から飛び出していないか。
 
- ワームがよじれていないか(回転が乱れます)。
 
スレッダーの操作感に慣れるには、指の腹でワームの張りを感じながら微調整するのが近道。通し終えたら、ワームは“弓なり”ではなく“弦のようにまっすぐ”が理想です。こうした丁寧さは、刺しゅうでも刺繍枠 for 刺繍ミシンのテンション管理に通じます。余計なヨレは、最終品質を必ず損ないます。
フックへ転送する
スレッダーの中空部分に、Slow Deathフックのポイントを差し込み、リーダーに軽くテンションをかけます。そのままワームをスレッダーから“押し上げる”ようにしてフックへ転送。フックの曲がりがワームの中心線に沿うように配置できれば、回転が生まれます。


プロのコツ
- ラインテンションは一定に。弱いとワームが裂け、強すぎると身が潰れる。
 
- フックポイントとカエシはワーム内に収める。根掛かり防止とフルバイト誘発に有効。
 
- 仕上げに水中で回転を必ず確認。微妙なズレはその場で調整。
 
ここまで来たら、基本の裸(アトラクターなし)で十分に釣れます。が、状況によってはアトラクターで“気づかせ”、ワームで“契約書にサイン”させる二段構えが強力です。作業効率の観点で言えば、刺しゅう用途の磁気 刺繍枠が着脱を速めるように、現場での付け替えやテスト回しがスムーズになるのは大きなアドバンテージです。
アトラクターで魅せる:ワーム×フラッシャー/ドジャーの最適化
Cal Kelloggは、ドラグの軽さと十分なフラッシュ・バイブレーションを両立する2種を推奨。
- Turbo Flasher:ローターのように回り、強い振動とフラッシュを出しつつ、引き抵抗が小さい。ヒット後のファイトを存分に楽しめます。

- Mini Willow Leaf Dodger:フォールにも強く、秋のCollins Lakeでも実績大。12lb級までキャッチと語られています。ドジャー使用時はワームをブレードの20〜30インチ後方へ。

伝統的な“カウベル”型フラッシャーは確かに釣れますが、ドラグが大きく、ファイトが鈍るのが難点。軽快さを求めるなら上記2択から始めましょう。
クイックチェック
- アトラクターは水中でしっかり回転/揺動しているか。
 
- ドジャー使用時の距離は20〜30インチか(近すぎはNG)。
 
- 回転の主役は「ワーム」。アトラクターは“呼び水”であることを忘れない。
 
刺しゅうのセッティングで言えば、マシンに合ったbrother 刺繍枠やbabylock 磁気 刺繍枠を選ぶと安定性が増すのと同様、タックルも目的に合ったアトラクターを選べば、肝心の“ワームの仕事”を邪魔しません。最小限のドラグで、最大限の存在感をプラスしましょう。
大型を呼ぶトローリング速度とテクニック
基本は1.5〜2.2mph。Calの推奨は1.8mphです。このレンジなら、Slow Deathフックの曲がりを活かしつつ、ワームが自然に回転します。まずは1.8mphから始め、回転が鈍ければ微増、暴れすぎなら微減。変えるのは“少しずつ”が鉄則です。
- 1.5mph付近:低水温や渋い状況。回転維持を確認しつつ、捕食レンジへ長く見せられる。
 
- 1.8mph:基準速度。最初の探索はここから。
 
- 2.0〜2.2mph:活性が高い時、広範囲を探りたい時。回転オーバーにならないか要確認。
 
水がクリアでスレが進むほど、フロロカーボンリーダーの“見えにくさ”が効いてきます。釣りの現場での再現性は、刺しゅうでいうところのmighty hoopによる位置再現性にも似ています。細部の一貫性が、結果を安定させます。
注意
- 速度だけでなく、回転の質を常に観察。速度が合っていても、スレッディングが甘いと回転は崩れる。
 
- ラインにテンションをかけ過ぎるとワームが裂け、回転軸がぶれる。
 
Collins Lakeでガイドに学ぶ:現場で上達する近道
動画の舞台はCal KelloggのFHSポンツーンボート。トローリングは“セットアップの学び”が釣果を左右する釣りです。水色や風向き、混雑状況、そして“今日の回転のベスト”は現場が教えてくれます。ガイド同行なら、タックル選択から速度の刻み、アトラクターの付け替えタイミングまで、成功体験をショートカットできます。
コメントから
- ウォールアイのアングラーからは、Slow Deathフックへの人工ワーム(Berkeley Killer Krawler)提案も。今回は天然ナイトクローラーの実演でしたが、状況次第で選択肢を広げる視点は有益です。刺しゅうでも、用途に応じて磁気 刺繍枠や磁気 刺繍枠 for embroideryを使い分けるのと同じ発想です。
 
最後に、もう一度“最重要”の確認です。ワームは頭側1.5〜2インチ、スレッダーは一直線、フックは末端ジャスト、余りなし。水中チェックで“気持ちよく”回っていれば、あなたのリグはすでに正解に近い。あとは速度とレンジで日替わりの答え合わせをするだけ。Collins Lakeの虹色の魚体が、それを証明してくれるはずです。
