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動画を見る:How to Embroider on a Sun Hat(Bernina of Naperville)
日差しの強い季節、無地の麦わらハットに“ひと刺し”で自分らしさを。水溶性の粘着安定紙を活用すれば、帽子本体をフープに挟まなくても、つばに綺麗な一色刺繍が可能です。

このガイドでは、Aqua Mesh Plus(水溶性・粘着タイプ)をフープに張り、つばをペタッと貼る“ノーフープ”方式で、デザインの配置から仮縫い、本縫い、仕上げの洗浄までを一気に解説します。両面が見えるつばでも、上糸・下糸を同色にすることで裏側まで美しく。
学べること
- 水溶性粘着安定紙(Aqua Mesh Plus)の正しい選び方と扱い方
 
- つばが見える両面仕上げのための糸合わせ(上糸・下糸同色)
 
- バーチャル配置(Virtual Positioning)での図案位置決めの進め方
 
- 仮縫い(ベイスティング)で素材を安定させるコツ
 
- 仕上げの水洗いで安定紙をきれいに除去する手順
 
イントロダクション:夏のスタイルを格上げ! ハットは紫外線対策の必需品。そこに一色刺繍を加えるだけで、ビーチでも街でも映える、さりげない個性が完成します。動画ではシーホースの一色デザインを例に、麦わらの質感に負けない密度感のある縫いを実現。つばの表も裏も見栄えよく仕上げるための工夫が詰まっています。

道具と材料をそろえる まずは素材選びが成功の鍵。動画では以下を使用しています。
- 材料:麦わらサンハット(濡らしても問題ないことを事前確認)
 
- 安定紙:Aqua Mesh Plus(水溶性・粘着タイプ)
 
- 糸:ネイビー刺繍糸(上糸・下糸ともに同色)
 
- デザイン:一色の刺繍デザイン(動画ではシーホース)
 
- ツール:大きめの刺繍フープ、ロータリーカッター、カッティングマット
 
ポイントは「両面が見える」つばに最適な安定紙を選ぶこと。水で溶けて痕跡を残さない粘着タイプなら、裏面もクリーンです。なお、市販の磁気タイプの枠を検討する場合でも、本手順は“粘着を使うノーフープ”が主題。ブランドやモデルを問わず、道具の特性を理解したうえで使い分けましょう。ここで言及する検索語例:bernina 磁気 刺繍枠。

ステップ1:フープ(枠)の準備 フープは帽子ではなく安定紙だけをピンと張ります。 1) Aqua Mesh Plusをフープよりひと回り大きくカット。 2) フープに「紙(光沢)側を上」にしてセットし、太鼓のようにピンと張る。

チェック:指で弾くと“ポン”と軽く鳴るくらいのテンションが目安。たるみはやり直しを。
ステップ2:帽子を“貼って固定”(ノーフープ方式) 粘着面を出してから、つばを貼ります。 1) 安定紙の紙(バック)をめくり、粘着メッシュを露出。

2) つばをしわなく平らに貼り、手でしっかり圧着。斜行や気泡が出たら優しく持ち上げ、貼り直す。

この“貼る”固定は、ふくらみや湾曲のある小物でも応用が効く合理的な方法です。ブランド別の枠選びを調べる場合は、参考キーワードとしてbernina snap hoopや磁気 刺繍枠 for berninaなどがありますが、本チュートリアル自体は水溶性粘着安定紙を使用する手順に特化しています。
ステップ3:ミシン設定とデザイン配置 デザイン読み込み、糸合わせ、上糸張力、そして“バーチャル配置”で範囲確認を行います。 - デザインをミシンに読み込む(動画機ではBernina B 880 PLUS)。

- 上糸・下糸ともネイビーで統一。両面が見えるつばでの必須ポイントです(裏も同色で美観が保てる)。
 
- 上糸張力を約3.5へ。上糸下糸が同色のときに釣り合いよく見せるための調整です。

- バーチャル配置(Virtual Positioning)で図案外周の数点に針を移動し、つばの端から安全距離が保てているか確認。必要があれば画面上で少し外周寄りへ移動します。

補足:バーチャル配置は“触った点に針が移動して位置を確かめられる”機能。誤って図案そのものを移動させてしまわないよう、タッチ位置に注意しましょう。なお、磁気枠を使った運用情報を探す場合の一般語としてdime snap hoopやsnap hoop monster for berninaが流通していますが、今回の作例では使用していません。
ステップ4:いよいよ縫う(仮縫い→本縫い) 1) まず仮縫い(ベイスティング)を選び、低速で実行。手でつばを軽く押さえ、浮きを抑えて平らをキープします。

2) 仮縫いが終わったら本縫いへ。麦わらの凹凸でも糸が埋まりやすい一色デザインは、密度が見栄えに直結します。縫い始めは特に素材の引っ掛かりに注意しながら進行。

3) 進行中は糸切れや引きつれがないか目視。必要ならいったん停止して糸掛け直しを。

4) 縫い終わり。ここまででデザインは完成です。

参考までに、他ブランドの枠互換や情報を検索する際の一般語としてbrother 磁気 刺繍枠やbabylock 刺繍枠などがあります。ただし本記事の方法は“帽子本体をフープに入れない”点が核。枠の種類に関わらず、粘着安定紙の活用で安定を確保するアプローチです。
ステップ5:仕上げ(安定紙オフ) 1) フープを外し、仮縫いの糸を丁寧に取り除きます。 2) 露出している余分なAqua Mesh Plusをそっとはがす。 3) 仕上げに水に浸け、安定紙を完全に溶かして除去。両面の見た目がクリアに整います。

乾かしたら、世界にひとつの“夏の相棒”が完成。爽やかなつばに、ネイビーのモチーフが上品に映えます。

クイックチェック:ここができていればOK
- フープの安定紙は“太鼓のようにピン”と張れている(たるみゼロ)
 
- つばは粘着面に“しわなし・気泡なし”で平らに密着
 
- デザインの外周がつばの端や縫い目から十分に離れている
 
- 上糸・下糸の色を統一し、上糸張力は約3.5に調整
 
- 仮縫いは低速で、手で軽く押さえて平らを維持
 
トラブル対処:よくあるつまずきと解決のヒント
- つばがズレる:仮縫いを低速で。つばを軽く押さえ、浮きを抑える。必要なら一旦停止し、貼り直し可。
 
- 糸切れ:素材の凹凸で引っかかることがある。いったん止めて糸掛け直し、再開。針番手は素材に応じて見直す(視聴者コメントでは90番刺繍針の使用例)。
 
- 端に寄りすぎた:バーチャル配置で事前に“安全距離”を確認。微調整で外周から離す。
 
- 安定紙が取り切れない:水にしっかり浸ける。残渣が出やすい箇所はやさしく揉み洗い(素材が水に耐えるかの事前確認は必須)。
 
プロのコツ
- 両面が見える帽子は、上糸・下糸を同色に。裏の見栄えが段違いにアップ。
 
- 上糸張力は約3.5に上げると、同色上下でのステッチバランスが取りやすい。
 
- バーチャル配置で“図案の角・端”を順にポイントチェック。縫い始める前に全体を見渡し、端からの距離を揃える。
 
- 仮縫いの“低速”は正義。麦わらの立体感に沿って、手で軽く押さえながら面を保つ。
 
- 針番手は素材次第。視聴者コメント情報では“90番刺繍針”の使用例あり。硬いブリムでは針の再検討が有効。
 
注意
- 仕上げに水で安定紙を溶かす工程があるため、“濡れてもよい帽子か”を事前チェック。動画では濡らしても問題のないハットを使用しています。
 
- 本手順は水溶性粘着安定紙を使ったノーフープ方式。磁気枠など別の固定方法は本動画では扱っていません(道具の可否は機種と素材次第)。調査時の用語例:磁気 刺繍枠 for bernina。
 
コメントから:視聴者の疑問と補足ヒント
- 硬いブリムやウエスタンハットでも可能?:理論上応用はできるが最適とは限らず、素材に応じた針選びが鍵。まずは低コストの帽子で実験を。
 
- 針・糸は?:どの糸でもよいが、素材の硬さに合わせた針選定を。コメントでは“90番刺繍針”の実例が共有されています。
 
- 機種の互換:刺繍機能付きのBERNINAなら手順は再現可能との回答あり。要は正しい安定紙の使い方を守ること。
 
- バッグにも応用?:ストローバッグへの応用はコメント内で明示回答なし。素材の水耐性と形状の保持可否を見極めて小さくテストを。
 
最後に 一色刺繍は、麦わらの質感と相性抜群。水溶性粘着安定紙×ノーフープ×仮縫いの三拍子で、曲面・硬め素材でもエレガントに決まります。なお、枠や付属ツールの検索観点としては、一般語であるbernina 磁気 刺繍枠や磁気 刺繍枠 for bernina、他ブランドではbrother 磁気 刺繍枠、さらにはbernina snap hoopやsnap hoop monster for berninaなども見かけます。用途・素材・機種に合わせ、今回のノーフープ方式と適切に使い分けてください。
