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透明刺繍のはじめかた
透明生地(動画では種類は明記されていませんが、コメントでオーガンザ使用と回答あり)に刺すと、光が通り、魚のフォルムが宙に浮かぶように見えます。輪郭線で“設計図”を作り、面の塗りをサテンステッチで積み上げるのが基本です。

透明生地の刺繍とは?
透明刺繍は、組織が粗めの生地にステッチを密に重ねて面を作る表現です。密度が足りないと透けが強くなり質感が途切れるため、糸本数と針目の詰め方が重要になります。

なぜ魚を刺繍するの?
魚は色分割が明確で、体側のグラデーションやヒレの繊細なニュアンスが練習に最適。サテンステッチの方向を変えるだけで丸みや硬さを描き分けられます。贈り物や壁飾り、フレームアートにも好相性です。
プロのコツ:透明生地は裏も見える前提。糸継ぎや始末は面の端で行い、重ねすぎないこと。必要最小限で止め、裏糸は短くカットします。
道具と材料をそろえる
動画で使われたものは、手縫い針、刺繍枠、ハサミ、そして複数のDMCフロス。色は冒頭のテロップで一覧表示されます(黒、複数のブルー、イエロー、白系)。

注意:生地の種類は動画内では明記されていません。コメントで「オーガンザ」と回答されています。図案の転写方法も映像にはなく、説明欄の記述参照とのことです。
基本の刺繍用品
- 手縫い用刺繍針(サテンステッチが通りやすい針穴)
- 刺繍枠(しっかり張れるもの)
- ハサミ(先細・精密)
- 透明生地(オーガンザ等)
- 刺繍糸(黒、ブルー系、イエロー、白系)

小ネタ:ミシン刺繍派の方は、透明生地の保持に磁力枠の活用も。例えば 磁気 刺繍枠 は生地のズレ防止に役立ちます(本チュートリアルは手刺繍)。
DMC色ガイド(動画に準拠)
- 黒(輪郭・瞳)
- 濃いブルー:上体と尾の起点
- 中間ブルー:体幹の中帯
- グレー系:背・胸などのヒレ
- 明るいイエロー:体側の帯、追加の背・臀・腹ビレ
- 白~明るい白:腹部の最下層

クイックチェック:
- 糸の本数は「輪郭・目は2本取り、面の塗りは4本取り」が目安(動画記載)。
- 枠のテンションは「高め」。たるみは即修正。
ステップガイド:マグロ刺繍の全工程
ここからは動画の流れに沿って、工程ごとにポイントを整理します。
アウトラインを描く
最初に黒糸2本取りで頭から尾まで輪郭を引きます。ステッチ幅をそろえ、曲線は細かく運針してエッジを滑らかに。

- チェック:線が途切れず連続している/布が枠内で均一に張れている。
- ありがち:引き締め過多で生地が波打つ→テンションを即調整。
一言メモ:機材派の方なら、透明生地の保持に brother 磁気 刺繍枠 のような磁力枠を検討しても良いでしょう(ただし本稿の手順は手刺繍です)。
ブルーのレイヤーを重ねる
上体の濃いブルーはサテンステッチで面を作ります。針目方向は体のカーブに沿わせ、光沢と面の一体感を狙います。

- 濃→中の順で下り、境界は短い針目でなじませると自然。布が透ける場合は密度を上げる。

プロのコツ:隣り合う色の境界は、ほんの1~2針だけ互い違いに跨ぐと“段差”が消え、グラデーションが滑らかに見えます。

補足トピック:機械刺繍の情報収集中なら bernina 磁気 刺繍枠 や babylock 磁気 刺繍枠 といった用語で、生地固定のアプローチを比較してみるのも参考になります(本作例は手刺繍)。
鮮やかなイエローと白を加える
体側の下部に明るいイエローの帯を走らせ、最下層は白系で締めます。

- イエローは特に透けやすいので、針目を密に。境界は直線的に保ち、段差が出たら端部に短い針目を追加して均します。

- 白は透過光で軽さを出しつつ、ムラが出たらもう一層だけ重ねて不透明度を補強。

注意:糸の引き過ぎは生地の穴を広げます。サテン面が盛り上がる程度に留めるのが上品です。
豆知識:道具探しで janome 磁気 刺繍枠 や snap hoop monster for bernina のレビューを読むと、“面の密度”と“固定の安定”の関係が理解しやすくなります(本チュートリアル自体は手刺繍の内容)。
生命感を生むヒレと表情づくり
ヒレは方向性が命。尾ビレは濃→中→やや明の順に重ねて厚みを出し、背・胸・腹・臀ビレはグレーやイエローで差し色を配置します。

- ヒレが平板に見える時:サテン方向を根元→先端へ扇状に振るとカーブの陰影が生まれます。
- 色移行は小さな針目で跨ぎ、境界の“縫い目感”を隠す。
目は黒2本取りで円を刺し、白のハイライトを1針。口はごく短い黒で控えめに。表情が締まって一気に生き物らしさが出ます。

クイックチェック:
- 目が中心からずれていないか。
- ヒレの境界線が体色に飲み込まれていないか。
コラム:ミシン刺繍の配置研究には mighty hoops の事例も役立ちます。強磁力で生地のズレを抑える発想は、手刺繍でも“枠をきちんと張る”という基本の再確認につながります。
仕上げと見せ方
裏面の糸を丁寧にカットし、結び目は最小限にして目立たない位置で固定。透明生地では裏の乱れがそのまま見映えに影響します。
- 切り残しがないか→光に透かして最終チェック。
- 表から飛び出す糸端がないか→フロントも一周確認。
作品の見せ方: - 枠に入れたままでも、額装でも。光を受ける窓辺や間接照明の近くに飾ると、透明感がきわだちます。
コメントから:
- 色についての質問には「冒頭1分に一覧」が回答。
- 生地は「オーガンザ」と明言。
- ステッチの詳細は「説明欄に記載」。スロー動画は「用意なし」。必要な情報は動画と説明欄に集約されています。
ちょい足しメモ:道具の調べ物には snap hoop for brother や 磁気 刺繍枠 for bernina といったキーワード検索が便利。メーカー別の固定感の違いを把握すると、布のたわみ対策のヒントが得られます(本記事は手刺繍の解説)。
成功のためのヒント集
テンションを均一に保つ
- 枠は強めに、針の引きはやさしく。引き締めは“面がなだらかに光る”程度で止める。
- たるみが出たらすぐに張り直す。微細なたわみが面ムラの原因に。
針の選び方
- 糸本数(4本取りの面塗り、2本取りの細部)に対し、布を傷めない太さを選定。
- サテン面で毛羽立ちが出たら、新しい針に替える合図。
色のブレンド
- 隣色の境界に短い針目を散らして“にじませる”。
- 先に濃色を決め、明色を後から重ねると境界管理が容易。
よくある疑問(要約)
- どの透明生地がよい?→オーガンザ、チュール、ボイル等が一般的(動画はオーガンザの言及あり)。
- 糸本数は?→輪郭・目に2本取り、面塗りに4本取り(動画の表示に準拠)。
- サテンステッチとは?→面を密に覆う平行な刺しで、光沢と発色を最大化する技法。
- 図案の転写は?→極細の消えるペンやライトボックス、もしくは水溶性シートなど。動画内の方法は明示されていません。
最後に: 透明生地での手刺繍は、裏表ともに“清潔感”が命。輪郭で設計し、サテンで満たし、裏で整える。シンプルな3原則を大切に、あなたの魚も水の中へ泳がせてみてください。
参考リンクメモ:道具研究には bernina 磁気 刺繍枠 sizes のスペック整理や snap hoop monster for bernina のユーザー事例が比較材料になります(繰り返しになりますが本記事は手刺繍解説であり、動画も手刺繍です)。
