Sweet Peaの購入からUSB読み込みまで:初心者でも迷わない「購入→ダウンロード→解凍→サイズ/形式選択→USB転送」完全手順

· EmbroideryHoop
Sweet Peaでデザインを購入し、正しい言語のZIPをダウンロード、Windowsで確実に解凍してから、枠サイズ(5x7/6x10/8x12)と機種形式(PES/VP3/JEF)を選び、必要ファイル(Side A/Side B)をUSBメモリへ安全に転送するまでを、現場でつまずきやすいポイントと事前チェック込みで整理した実務ガイドです。刺繍機側での「ファイルが見つからない」「形式違い」「片側だけで工程が止まる」といったトラブルを未然に防ぎます。
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目次

失敗しないスタートの設計図:購入から「最初の1針」まで

刺繍機の前に座って、準備万端のつもりだったのに「ファイルがない/壊れている/形式が違う」。この手のストレスは、作業の流れを一気に止めてしまいます。

マシン刺繍は「段取りの連鎖」で成り立ちます。購入 → ダウンロード → 解凍 → サイズ/形式選択 → 転送 → 物理セットアップ(枠張り)。どこか1つでも弱いと、刺繍機は止まります(最悪の場合、素材を台無しにします)。

ここでは、Sweet Peaを例に「デジタルの受け渡し」を分解し、Windows PCでのファイル管理から、USB経由で刺繍機に持ち込むところまでを、作業者目線で手順化します。さらに、USBを持って刺繍機へ移動した後の「枠張り・縫い出し」につながるチェックポイントも橋渡しします。

Host Kelley Richardson facing camera giving the introduction with a quilt in the background.
Introduction

「成功の連鎖」を意識する

ボタンを押す前に押さえたいのは、刺繍機のエラーの多くが“刺繍機そのもの”ではなく、ファイル準備のミスから始まるという点です。針に糸を通すのと同じくらい、ファイル準備も丁寧に扱う必要があります。

特にITH(In-the-Hoop)系のような複数工程プロジェクトでは、"Side B"が欠けるだけで作業が途中で止まります。


Part 1: 購入まで(アカウントと入手)

Step 1 — リンクの確認(開かない時の対処)

Chrome(または普段のブラウザ)を開き、案内されているリンクからアクセスします。クリックしてもページが開かない場合は、URLをコピーしてアドレスバーに貼り付けてEnterで開きます。

なぜ重要? リンクの不具合やリダイレクトの影響で、正しく商品ページに到達できないことがあります。まずは“正しい入口”を確保します。

Step 2 — 検索は短く・正確に

サイト内検索に 「Luscious」 と入力し、候補に出る 「Luscious Leaf Handbag」 を選びます。

Sweet Pea website search bar with 'luscious' typed in and the dropdown result visible.
Searching for design
Product page for 'Luscious Leaf Handbag' showing design image and price.
Viewing product details

Step 3 — 購入方法の選択(単品か、まとめ買いか)

商品ページでは、主に次の2つの導線があります。

  • Buy it now:この1点だけをすぐ購入したい時
  • Add to cart:複数デザインをまとめて購入したい時
Product page highlighting the 'Add to cart' and 'Buy it now' buttons.
Selecting purchase option

注意:重複購入に要注意
よく購入する方ほど、購入前に「My Account」の購入履歴を確認しておくと安全です。デジタルデータの二重購入は起こりがちで、スタビライザーや針などの消耗品に回したい予算が削られます。


Part 2: ダウンロード〜保存場所の特定(迷子防止)

決済が完了すると、データは販売元サーバーからPCへ移ります。初心者が「どこに行った?」となりやすいのがここです。

Mouse hovering over the 'My Account' dropdown menu to select 'Download Files'.
Accessing downloads

Step 4 — ダウンロード開始(言語の選択)

My Account > Download Files に進み、購入したデザインを探します。

この例では English files(ZIP) を選びます(Germanなど別言語も並ぶため、選択ミスに注意)。

List of downloadable zip files with mouse selecting the English version.
Downloading file

Step 5 — 「フォルダで表示」で着地点を固定する

ダウンロード直後にファイルを開こうとしてしまうのは、よくあるミスです。ここではまだ開きません。

Chromeのダウンロード表示で、進捗の円(青)が最後まで回り切って完了したのを確認してから、ダウンロード項目のメニューで 「フォルダを開く(Show in folder)」 を選びます。

チェックポイント: これでWindowsのエクスプローラーが開き、保存先(多くは「ダウンロード」)が確定します。ここを飛ばすと、保存場所を推測しながら探すことになり、時間が溶けます。

Chrome download bar at bottom showing 'Show in folder' option.
Locating file
Windows File Explorer showing the zipped folder icon.
Viewing zipped file

準備:刺繍の「段取り」を先に揃える

現場では、データ準備も生産工程の一部です。刺繍ミシン 用 枠入れ(枠入れ/枠張り)を安定させるためにも、PC作業の時点で“迷いの種”を潰しておきます。

事前チェック(解凍前):

  • ダウンロード完了確認: 進捗が100%(途中の一時ファイルではない)
  • 言語確認: Englishを選んだ(German等を誤選択していない)
  • 保存先の方針: 後で移す前提でも、まず「どこに落ちたか」を把握できている
  • USBの状態: 刺繍用USBを用意(多くの刺繍機はFAT32が一般的。機種の指定がある場合はそれに従う)
  • 手順書の確認: PDFの説明書がある前提で、工程数(何回枠を張るか)を把握する準備ができている

Part 3: 解凍(ZIPのまま扱わない)と整理

ZIPは「圧縮された梱包」です。中身を取り出さない限り、刺繍機が読める状態にはなりません。

Step 6 — Extract All(必ず“解凍してから”使う)

エクスプローラーでZIPファイルを選び、Extract(展開)→ Extract All(すべて展開) を実行します。

保存先を変えたい場合は Browse で場所を指定し、Extract で解凍します(どこに解凍したか分かる場所にするのが重要です)。

Windows Extraction Wizard popup asking for destination folder.
Extracting files

注意:ZIPのままUSBに入れない
チャック(ジッパー)アイコンの付いたフォルダをそのままUSBにコピーすると、刺繍機側で空フォルダ扱いになったり、読み込みで止まったりする原因になります。

Step 7 — 中身の構成を点検する

解凍後のフォルダを開き、次のような構成になっているか確認します。

  • Instructions(PDF/JPGなどの手順書)
  • サイズ別フォルダ(5x7 / 6x10 / 8x12 など)
Unzipped directory showing subfolders: 5x7, 6x10, 8x12, and Instructions.
Folder navigation
PDF instructions opened in Adobe Acrobat showing cover of 'Luscious Leaf Handbag'.
Reviewing instructions

現場のコツ: 解凍後、ZIPは削除するか「Backup」など別フォルダへ移動します。ZIPと解凍済みフォルダが同じ場所にあると、「どっちを開くのが正解?」が起きやすくなります。


Part 4: サイズ(枠)と形式(拡張子)の選び方

ここが最も失敗が起きやすいポイントです。刺繍機が厳密に見るのは、サイズ(刺繍可能範囲)形式(拡張子) の2つです。

Step 8 — サイズ確認(枠サイズフォルダを選ぶ)

自分が使う枠に対応するサイズフォルダを開きます。動画では 8x12 を選んでいます。

補足: 一般に「枠サイズ」と呼びますが、実際に重要なのは刺繍機が許容する刺繍可能範囲です。サイズがギリギリだと読み込み拒否になることがあります。迷う場合は、機械側の最大範囲に対して余裕のあるサイズを選びます。

Inside the 8x12 folder showing list of many different file formats.
Selecting format

Step 9 — 形式確認(拡張子=機種の言語)

サイズフォルダ内には、複数の拡張子が並びます。自分の刺繍機が対応する形式だけを選びます。

  • PES: Brother / Babylock
  • VP3: Husqvarna Viking / Pfaff
  • JEF: Janome

brother ミシン 用 刺繍枠(Brother用の刺繍枠)を使う機種であれば、基本的に .PES を選ぶことになります。JEFをBrotherに入れても読み込めないのと同じで、形式違いは最短で詰みます。

Step 10 — 複数ファイル(Side A/Side B)の取りこぼし防止

「Luscious Leaf Handbag」はITH構成で、工程が分かれます。フォルダ内で Side ASide B を探し、Ctrlキーを押しながら両方をクリックして同時選択します。

Specific PES files 'Side A' and 'Side B' highlighted blue after being selected.
Multi-selecting embroidery files

なぜ重要? Side Aだけ持って刺繍機へ行くと、途中でSide Bが必要になって作業が止まり、PCに戻ることになります。段取りが崩れるだけでなく、素材の扱いも雑になりがちです。


Part 5: USBへの転送(安全に、確実に)

Step 11 — Copy(必要なファイルだけ)

必要なファイルだけを選択した状態で Copy(コピー)(またはCtrl+C)を実行し、刺繍用USBメモリをPCに挿します。

Windows Explorer sidebar showing 'USB Drive (E:)' appearing after insertion.
Inserting USB

Step 12 — Paste(USB側で貼り付け)

「PC」内のUSBドライブ(例:D: や E:)を開き、ルート直下またはプロジェクト用フォルダに Paste(貼り付け)(またはCtrl+V)します。

USB Drive folder view showing the two pasted design files.
Verifying transfer

Step 13 — 取り外しは「取り出し」してから

これは推奨ではなく、必須の作法です。書き込み中に抜くと、小さな刺繍データでも破損することがあります。

  1. Windows右下のタスクバーで「隠れているインジケーター(矢印)」をクリック
  2. USBのアイコンを右クリック
  3. 取り出し(Eject Mass Storage) を選択
  4. 「安全に取り外せます」の通知を待つ
'Safe to Remove Hardware' system notification in bottom right corner.
Ejecting USB

転送後チェック(Go/No-Go):

  • コピー元: 解凍済みフォルダからコピーした
  • サイズ: 選んだサイズフォルダ(例:8x12)が使用枠に合っている
  • 形式: 拡張子(.PES/.VP3/.JEF)が機種に一致
  • 揃い: Side A と Side B がUSB内に両方ある
  • 安全: ソフトウェアで取り出してから抜いた

Part 6: デジタルから現場へ(USBの次に起きること)

動画はPC作業で終わりますが、現場はここからが本番です。USBを刺繍機に挿して「スタート」を押すまでに、素材・物理・道具の要因が介入します。

枠張りの現実(品質の8割がここで決まる)

データを読み込んだら、次は素材を安定させます。枠張りでのズレやテンション不良は、シワ(パッカリング)や位置合わせ不良の原因になります。

判断の軸:スタビライザーと道具

  1. 素材が伸びる(Tシャツ、ニット)
    • 対策: カットアウェイ系スタビライザーを基本にします。引き裂きタイプは走行中に素材が動きやすく、歪みが出やすくなります。
  2. 枠に入れにくい(厚手ジャケット、バッグ、ポケット周り)
    • 課題: ネジ式枠は締め込みが重く、素材によっては枠跡が出やすいことがあります。
    • 選択肢: マグネット刺繍枠(マグネット刺繍枠)は、摩擦で締め込むのではなく磁力で保持するため、調整がしやすく、枠跡対策として検討されることがあります。
  3. 量産(10点以上)
    • 課題: ネジ締めの繰り返しで手首に負担が出やすい
    • 選択肢: Brother系で枠サイズが合う場合、brother 5x7 マグネット刺繍枠のようなマグネット枠は、着脱の反復を短縮しやすい傾向があります。
    • 位置精度: 左胸ロゴなど位置精度が重要なら、刺繍用 枠固定台(位置決めを助ける枠固定台)で再現性を上げる考え方があります。

注意:マグネットの安全管理
マグネット刺繍枠は吸着力が強い前提で扱います。
1. 挟み込み注意: 指を接触面に入れない
2. 医療機器: ペースメーカー等がある場合は十分距離を取る
3. 電子機器: ノートPC等の上に直接置かない

刺繍機側での読み込み(最低限の確認)

  1. USBを挿す
  2. Side A を読み込む
  3. 向きの確認: 上下が意図通りか(バッグ上端が枠の上側になっているか等)

運転前チェック(Pre-Flight):

  • デザイン一致: 選んだファイルが対象パーツに合っている
  • 枠認識: 刺繍機が枠サイズを認識している(エラー表示が出ない)
  • 下糸(ボビン糸): 残量が十分(ITHで途中切れは致命的になりやすい)
  • 糸調子の感触: 上糸を軽く引いて、適度な抵抗がある(緩すぎるとループが出やすい)
  • 干渉: 枠の可動域に余り布や壁が当たらない

トラブルシューティング(症状 → 原因 → 対処)

慌てず、低コストの確認から順に潰します。

症状 ありがちな原因 対処(低コスト→高コスト)
リンクが開かない ブラウザ設定/リンク不具合 URLを手動でコピーして新しいタブで開く
ダウンロードしたはずのファイルが見つからない 保存先が不明 ダウンロード直後に「フォルダを開く(Show in folder)」で着地点を確認(多くはDownloads)
刺繍機で何も表示されない 形式違い/ZIPのまま 1) 解凍済みか確認 2) 拡張子が機種に一致しているか確認(BrotherならPES)
「大きすぎる」等で読み込めない サイズフォルダ違い PCに戻り、枠に合うサイズフォルダを選び直す
枠跡/シワ(パッカリング) 枠張り・安定不足 1) スタビライザーを見直す 2) 必要に応じて 刺繍用 枠固定台 やマグネット枠で再現性を上げる
糸切れ/糸がささくれる 針/糸掛け/糸品質 1) 糸掛けを最初からやり直す 2) 針交換(新しい75/11) 3) 糸の状態を確認

現場基準のまとめ

この手順を一度「型」として身につけると、ファイル準備で迷う時間が減り、刺繍機の前での停止ややり直しが激減します。

USBの中身が整理され、形式とサイズが揃い、必要ファイル(Side A/Side B)も欠けていない。ここまでできて初めて、課題は「PCの問題」から「刺繍の技術(枠張り・素材・糸)」へ移ります。

点数が増えてくると、今度は刺繍枠や治具、スタビライザーがボトルネックになります。その段階で、マグネット枠や枠固定台といった道具を“見た目”ではなく“工程の摩擦を減らす手段”として検討すると、作業が一段安定します。

では、安心してスタートを押しに行きましょう。