身近な材料で作る6種のペイントブラシ完全ガイド(動画付き)

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身近な材料で作る6種のペイントブラシ完全ガイド(動画付き)
捨てるはずだったペンのリフィルとテープ、家にある糸やスポンジを使って、6種類の描き味が楽しめる“手づくりペイントブラシ”を作りましょう。動画の流れに沿って、材料準備から組み立て、仕上げの整え方、実際の描画テストまでを丁寧に案内。細描き用の絹糸ブラシから、面塗りに強いほうき毛フラット、質感が冴えるココナッツ繊維、そしてスポンジ・コットンのダーバー、ふわっと可愛いウールのポンポンまで、すべてが低コスト&カンタンです。

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Table of Contents
  1. はじめに:手作りブラシの魅力
  2. 細描きに強い絹糸ブラシ
  3. 広く塗れるほうき毛フラットブラシ
  4. 質感が楽しいココナッツ繊維ブラシ
  5. やわらかダーバー:スポンジ&コットン
  6. ふわふわ仕上げのウール・ポンポンブラシ
  7. 動作チェック:6本を描いて試す
  8. まとめと次のアイデア

動画を見る:DIY Paint Brushes(Create to Inspire)

手に入らない時も、アイデア次第で“描ける道具”は作れます。しかも、家にあるもので十分。使い切ったペンのリフィル、テープ、糸にスポンジ——たったそれだけで、6種類の描き味が手に入ります。

A hand holding a paintbrush, painting a flower, with several DIY brushes and paints laid out.
The video opens with a hand using a paintbrush to color a flower, showcasing the handmade brushes and art supplies.

このガイドでは、動画の手順に忠実に、材料の選び方から固定、カットのコツ、仕上がりチェックまでを日本語で丁寧に解説。お子さまの工作や美術授業、休日のクラフトにもぴったりです。

Overview of the various DIY paintbrushes and art supplies on a table.
An array of the finished DIY paintbrushes, paints, and other craft items are neatly arranged on a white surface.

■ 学べること

  • 絹糸・ほうき毛・ココナッツ繊維・スポンジ・コットン・ウール毛糸で6種のブラシを作る基本手順
  • ペンのリフィルを柄として使い、糸で結んでテープで固める固定のコツ
  • 先端を均一に整えるカットの考え方と、用途に合わせた描き分け
  • 実演の観察ポイントと、トラブル時の見直し箇所

注意

  • 動画では水性系の表現に向いた例示ですが、塗料適性は塗料ごとに異なります。初めての塗料は目立たない紙端で試し塗りを。
  • ココナッツ繊維やほうき毛は自然素材のため、個体差があります。量や結束具合で描き味が変わります。

クイックチェック

  • 結び目は動かないほど締まっているか?
  • テープは浮きや段差なく巻けているか?
  • 先端カットは水平で、毛束の偏りがないか?

プロのコツ

  • テープは“張り”を感じる強さで巻くと、柄と毛束が一体化。ゆるみは描いているうちにズレの原因に。
  • 先端のカットは少しずつ。いきなり短く切らず、試し塗り→微調整を2〜3回繰り返すと安定します。

はじめに:手作りブラシの魅力 身近な素材で“描き味”を設計できるのがDIYブラシの醍醐味。細い線、面塗り、点描、独特のテクスチャまで、6本を使い分ければ自由自在です。ここで紹介する方法は、ペンのリフィルを柄に、毛束を糸で結んでテープで固定するという共通設計。作る順序さえ覚えれば、応用の幅は無限に広がります。

材料と準備(絹糸) 絹糸ブラシは繊細な描線が得意。幅3cmの厚紙に絹糸を60回きっちり巻き、束を作ります(動画 00:29〜00:39)。

Hands rolling black silk thread around a cardboard piece.
The first step in making the silk thread brush involves carefully rolling black silk thread 60 times around a 3cm wide cardboard piece.

ステップ:絹糸ブラシの組み立て 1) 巻いた束を外し、片側をしっかり糸で結び、反対側の輪をカット。2) 結び側に使い終わったペンのリフィル先端を差し込みます(00:41〜01:10)。

A bundle of black silk thread bristles being attached to the tip of a waste pen refill.
The prepared bundle of silk thread bristles is positioned at the tip of a clear waste pen refill, ready for securing.

3) テープで強く巻き付け固定(01:14〜01:38)。最後に先端を水平に整えるようにカット(01:38〜01:47)。

Red tape being wrapped around the silk thread bristles and pen refill to secure them.
Red electrical tape is used to tightly wrap and secure the silk thread bristles to the pen refill, forming the brush handle.

使いどころ(絹糸) 花びらの縁、樹木の細枝、文字のエッジなど、シャープでコントロールしやすい線に適します。細密ドローイングの塗り分けも快適です。なお、刺しゅう好きの方なら、道具の手づくりは“自分の手に馴染む”という点で刺繍枠 baiにも通じる感覚かもしれません。

広く塗れるほうき毛フラットブラシ ほうきの穂先は張りがあり、平らに整えるとフラットな面塗りに強くなります。初手は“束の底を適度な長さにカット”(01:52〜02:00)から。

Scissors cutting the bottom of broomstick bristles.
The bottom part of a bundle of broomstick bristles is cut to an appropriate length for the brush head.

組み立てと形づくり(ほうき毛) 束を糸で強く結び、リフィル先端に固定→テープでしっかり巻きます(02:11〜02:35)。最後に先端を平らにそろえると、面を埋めやすくなります(02:35〜02:41)。

Red tape being wrapped around broomstick bristles and pen refill.
Similar to the silk brush, red tape is wrapped around the broomstick bristles to firmly attach them to the waste pen refill.

描画テクニック(ほうき毛)

  • 面塗り:平らな面を寝かせてやさしく引く。
  • ストライプ:軽く押し当て、方向を変えずにスッと引く。
  • テクスチャ:先端の角を使い、斜めにタップ。

質感が楽しいココナッツ繊維ブラシ ココナッツの外皮から繊維を剥がし、ほぐして束ねたブラシは“自然な荒さ”が魅力。繊維は動画の通り、まずは殻から丁寧に剥ぎ取ります(02:47〜03:04)。

Hands peeling coconut coir from a coconut.
Strands of coconut coir are carefully peeled from the coconut to gather material for the textured brush.

採取と下ごしらえ(ココナッツ繊維) コームで繰り返しとかして繊維を分離・平滑化(03:04〜03:23)。この“ほぐし”が仕上がりを左右します。

A purple comb being used to smooth out coconut coir strands.
A comb is used to untangle and smooth the coconut coir strands, preparing them for brush assembly.

ブラシへの組み込み(ココナッツ繊維) 束をきつく結び、リフィル先端に差し込み、テープで確実に固定(03:41〜04:05)。最後に先端を希望の長さ・表情に合わせて整えます(04:05〜04:13)。

質感づくりのヒント

  • 斑点模様:先端を垂直に軽くタップ。
  • 枝葉のボリューム:インク量を控えめに、短いストロークを重ねる。
  • 岩肌風:乾いた状態でかすれさせると自然なムラに。

やわらかダーバー:スポンジ&コットン スポンジは吸いが良く、丸く整えるとスタンプのような“点”がきれいに出せます。まずはスポンジを小さな円錐〜三角形にカット(04:17〜04:40)。

Scissors cutting a sponge into a specific shape.
A piece of sponge is cut into a smaller, tapered shape to create the soft, absorbent head for the sponge dauber brush.

スポンジダーバーの作り方 切ったスポンジをリフィル先端にあて、糸で強く結び、テープで固定(04:40〜05:17)。これでダビング(点描・叩き塗り)に最適なヘッドが完成です。

Hands tying a sponge piece to a pen refill with white thread.
White thread is used to tightly tie the cut sponge piece around the tip of the pen refill, securing its position before taping.

コットンダーバーの組み立て コットンを丸く成形→リフィルにあて→糸でしっかり結び→テープで覆って固定(05:18〜06:12)。やわらかい発色、ふんわりとした葉や雲、ハイライトの“置き”に向いています。

注意

  • ダーバーは“押す・置く”が基本。横にこすると紙を荒らしたり、スポンジを裂く原因になります。
  • 使用後は水性塗料なら水でやさしくすすぎ、軽く絞って乾燥。作者のコメントでも“洗える”旨が示されています。

小さな工夫

  • コットンは内側をやや硬めに(密に)丸め、外側はふわっと残すと、中心から外へ自然なグラデが作れます。
  • スポンジは先端を面取りすると、エッジの角が紙に当たりにくく、丸い点が出やすいです。刺しゅう好きなら、位置決めの感覚はhoopmastermighty hoopでの“基準出し”とも似ています。

ふわふわ仕上げのウール・ポンポンブラシ ウール毛糸は2通りの組み方が登場。ひとつは“3本取り→ほぐしてコームでふわふわに”(06:17〜06:46)。もうひとつは“幅5cmの厚紙に30回巻き→縛って片側をカットしポンポン状に”(07:36〜08:12)。どちらも、リフィル先端に差し込みテープで固定し、最後に丸みを整えます(06:53〜07:27, 08:16〜08:56)。

ウールをほぐしてふわふわに コームで丁寧に繊維を分けると、空気を含んだ柔らかなヘッドに。点描、もこもこした花や雲、ドライブラシ風のテクスチャに活躍します。

プロのコツ

  • ポンポンは“切っては試し塗り”を繰り返し、均等な球体に近づけるとムラが激減。
  • 巻き数(30回)や厚紙幅(5cm)は動画通り。形崩れが気になるときはテープの巻き起点を毛束の根元より少し手前に置くと安定します。

動作チェック:6本を描いて試す 動画後半(08:59〜)では、6本を順に塗り心地チェック。絹糸ブラシは花びらの内側にオレンジを精密に乗せ、狙い通りの細部表現を実現しています。

続いて、ほうき毛やコットン、ウールなども、葉や花びら、点描の表現に用いて効果を比較。コットンダーバーは樹の枝にピンクの葉をふんわり追加し、スタンプ的な“置き”がきれいに決まっています(09:51)。

クイックチェック

  • 細描きが欲しい→絹糸(カットは薄めに)
  • 面を素早く塗る→ほうき毛(しっかり平面カット)
  • 質感やかすれ→ココナッツ繊維/ウール
  • 点を並べる→スポンジ/コットン(垂直タップ)

トラブルシューティング

  • 毛束がぐらつく:結束が甘い/テープの張り不足。結び直し&テープを強く。
  • 先端が広がりすぎる:カットのしすぎ。いったん描いてから“少しだけ”戻すイメージで微修正。
  • インクが出すぎる:スポンジ/コットンは一度別紙で余分を落とす。

コメントから:現場の声とQ&A

  • 洗える?→作者が“洗える”と回答。水性なら軽くすすぎ、陰干しでOK。
  • どれがベスト?→“用途次第。作者の好みはほうき毛とココナッツ繊維”とのこと。
  • 動画が速い→“もっとゆっくり見たい”との声も。巻き数や幅は本文の数字を参照し、停止・倍速調整で確認を。
  • 使える?→“家で作ってうまくいった”というポジティブ報告も多く、実用性が伺えます。

まとめと次のアイデア 6本のDIYブラシは、材料と手順がシンプルで繰り返し再現しやすいのが魅力。ペンのリフィルを柄にする設計は軽く、手の延長のように扱えます。まずは動画どおりに1本ずつ作り、描きたいモチーフに合わせて先端のカットや束の密度を微調整していきましょう。

応用のヒント

  • 材料の量を変える:毛量を増やせばインク保持量が上がり、面塗りに強く。
  • 先端形状を替える:斜め切りでライン&面の両立、角丸で均一な点描。
  • 材料ミックス:ココナッツ繊維に少し絹糸を足して、コシと柔らかさのバランス調整。

刺しゅうやクラフト愛好家なら、道具の“保持と固定”の重要性はおなじみ。例えばbrother 刺繍枠やbernina 磁気 刺繍枠のように、安定した固定が精度を上げます。ブラシも同じ——結束とテープの張りが描線を決めます。

さらに深掘りしたい方へ

  • 位置決めの考え方はhoopmaster mighty hoopdime snap hoopなどの固定具を扱う発想と共通。基準点(結び目の位置・テープの巻き始め)を一定にすると、量産しても品質が揃います。
  • 別の工作に展開するなら、マスキングやステンシルと組み合わせて、点描やかすれを背景づくりに活用してみましょう。

最後に——“手で作る道具”は、作る過程そのものがクリエイティブ。あなたの描きたいイメージに合わせて、巻き数や束の密度、先端の形を少しだけ変えれば、オリジナルの描き味が必ず見つかります。作品づくりの第一歩に、まずは1本。次にもう1本。楽しんでください!