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【動画を見る:Brother SE600 Sewing Machine: Threading, Bobbin, Needle & Foot Setup Guide(The Impossible Co.)】
最初の一台で迷子にならないために。電源オンからボビンの向き、針・押え金の取り付け、上糸の経路、オート糸通しまで、動画の実演手順をそのまま誌面化しました。あなたのSE600が“縫える状態”になるまでを、確実に伴走します。

・この記事で学べること
- ボビンカバーの開け方、反時計回りでの正しいボビンセット、内蔵カッターの使い方
 
- 針の平面の向き(後ろ)、押え金の選び方と固定のコツ
 
- 上糸の1〜7番ガイドとオート糸通しの成功条件
 
- 画面でのステッチ選択、速度スライダー、糸切り、針上下の基本操作
 
- 直線縫いの練習手順と、糸調子トラブルの初期対応
 
はじめに:電源オンとボビンの基本 電源を入れると初期画面が表示されます。今回のゴールは「縫えるまでの安全確実なセットアップ」。まずは下糸の心臓部・ボビンから。

初期セットアップの流れ - 透明のボビンカバーは、手前の小さなツメを軽く押して開けます。なくさないよう、近くに退避。

- ボビンは“糸が反時計回りにほどける向き”で入れるのがキモ。これはSE600の天面表示にも図で明示されています。
 
- 機体の矢印と番号に従ってボビン糸をテンション経路に沿わせ、最後は内蔵カッターで余分をカット。

- カバーをカチッと閉めたら、下糸側は完了です。

クイックチェック
- ボビンの向きは反時計回りか?(図の“1”に従う)
 
- 経路の最終カットまで済んだか?カバーは確実にロックされたか?

注意
- ボビンの向きが逆だと、縫い始めに糸を噛んだり、表面に下糸が出たりしやすくなります。
 
プロのコツ
- つまようじやピンセットを使うと、テンション経路に糸を正確に沿わせやすくなります。動画でも同様の補助が示唆されています。
 
針と押え金の取り付け 次は“上側”の機械精度に直結する針と押え金。ここが甘いと、どんな糸・生地でも不調の原因に。

針と押えの選択
- 針には平らな面があります。SE600ではその平面を後ろ(背面側)に向けます。
 
- 動画では刺しゅう用75/11番の例に言及。用途に合わせて選択しましょう(具体的な型番一覧は動画内では未提示)。

正しい向きと固定
- 針クランプのネジを緩め、針を“できるだけ高く”差し込みます。
 
- 平面が後ろを向いているか再確認してから、しっかり締め付けます。緩いと曲がりやすく、最悪破損につながります。

押え金の装着
- 直線縫いなら標準押えを選択。押え金のフラットな面を正しく合わせ、取り付けネジで固定します。
 
- 後部の黒いボタンで押えを交換できます(動画で示唆)。
 
クイックチェック
- 針は最上位置まで差し込まれているか?平面は後ろか?
 
- 押え金はグラつかないか?ネジは確実に締めたか?
 
注意
- 針の取り付け不良は最もありがちな原因。まずここを見直すだけで、糸通しの成功率が上がります。
 
上糸かけを極める 上糸は、1→7の順に“すべて”のガイドを通すこと。押えを上げてテンションディスクを開放しておくのがポイントです。
上糸の準備
- 垂直ピンに糸コーン(動画ではポリエステル100%、40wtの例)をセット。
 
- 押えを上げると、テンションディスクが開き糸が正しく収まります。
番号ガイドに沿った経路
- 1のアイレット→2のガイドへ回し、3で下へ。
 
- 4で上がって“テイクアップレバー”に掛け、5から再び下へ。
 
- 6のガイドを通し、7で針上部の最後のフックにピタッと収めます。
オート糸通しを成功させる
- 針が最上位置で、かつ針の向きが正しいこと。
 
- 糸をカッターで切りそろえ、オート糸通しレバーを下げます。針穴に糸がスッと通れば成功。

クイックチェック
- 押えは上がっているか?(テンションに糸が入る前提条件)
 
- 番号の通り“抜けなく”通しているか(1つでも飛ばしていないか)
 
- オート糸通しが針に当たる→針の高さ/向きを見直す。
 
プロのコツ
- うまく通らないときは、針を新しくするだけで改善するケースが多いです。微細な曲がりでも針穴の位置がズレます。
 
操作パネルと基本コントロール SE600のLCDからステッチを選び、速度スライダーでペースを調整。針上下・自動糸切りボタンもここで操作します。
基本操作の要点
- 画面でステッチを選択。矢印で種類を切り替えられます。
 
- 速度スライダーでゆっくり→速くを直感的に調整。
 
- 糸切りボタンは縫い終わりの処理を簡潔に。
 
- 針上下ボタンでピンポイントの位置決め。
 
- テンションダイヤルは“基本は触らない”。表にボビン糸が出るなど症状が出たら、まずボビン向き・上糸経路を再点検してから判断を。
 
注意
- テンションをやみくもにいじると泥沼化します。動画でも「工場設定推奨」との姿勢。異常が見えるときは“経路・向き”が先です。
 
最初の1針:直線縫いとトラブル対処 ペダルを接続し、端切れで直線を練習。速度は“ゆっくり安定”が上達の近道です。
スタートの手順 - 生地を押え金の下にセット。
- レバーで押えを下げ、緑ランプを確認。
 
- ペダルを踏んで直線縫い。手元は軽く添えて“まっすぐ”に集中。
 
- 針上/下、返し縫い、糸切りを試して感覚を掴む。
クイックチェック
- 表裏のステッチは均一か?
 
- 最初の数針で糸が抜ける場合は、上糸の取り回しとカット位置を再確認。
 
- 生地送りが不安定なら、速度をさらに落として手元に集中。
 
よくある症状と初期対応(動画の言及に基づく)
- 表にボビン糸が見える:ボビン向き(反時計回り)とテンション経路、上糸がテンションに入っているかを再確認。必要に応じてテンション微調整。
 
- オート糸通しが針に当たる:針の差し込みが浅い/向きが違う可能性。最上位置で再調整。
 
- 針が曲がる/折れる:取り付け不足や生地の引き、縫い速度が要因。針を交換し、取り付けを見直す。
 
コメントから(要旨)
- 「革は縫える?」→投稿者より「柔らかい革なら可能」と回答。ただし具体的条件は未提示。素材選びと針の選定は慎重に。
 
- 「上糸があるのにボビンの役割は?」→上下の糸が“絡み合う”ことで縫い目を作る、という理解が深まった様子。
 
- 「表が乱れて裏が綺麗」→テンション/糸経路を見直す。動画でも“工場設定を基本に、まず経路確認”の姿勢。
 
- 「自動カット後に最初の数針が抜ける」→動画では具体処方は未提示。糸の保持や始端の処理を工夫し、経路の再確認を。
 
+α:刺しゅうの入口と日々のメンテ SE600にはUSBポートがあり、刺しゅうデータを取り込めます(動画は詳細未解説)。刺しゅうを始める際は、押え金や針の選択に加え、枠は生地に合うものを選ぶのが基本です。なお、ここで言及するアクセサリー名称は一般的な情報であり、本動画では対応可否に触れていません。たとえば、用途に応じてbrother se600 刺繍枠やbrother 刺繍枠、さらに磁力で生地を挟むタイプ(例:brother magnetic フレーム)などがあります。対応の可否やサイズは必ずメーカー情報で確認してください。
プロのコツ
- 直線縫いの練習は“低速固定”で。曲がらず等間隔の送りを体に覚え込ませましょう。
 
- ボビンや上糸をやり直すときは、焦らず最初から順番に。1つ飛ばすだけで不調の原因になります。
 
注意
- 本記事は動画の範囲(セットアップ〜基本操作)に準拠しています。刺しゅうデータ転送や詳細な刺しゅう手順、素材別設定は動画では未解説です。
 
ヒント:発展アクセサリーを調べるとき 刺しゅう枠まわりは用語が多く、検索の取っ掛かりとしてbrother 縫製兼用刺繍ミシンやbrother sewing machineを併記すると情報が広がります。磁気式の枠であれば、一般名称としてdime 磁気 刺繍枠 for brotherやsnap hoop for brotherの呼び方が見られます。いずれもモデル適合が最優先。必ず公式の互換表や販売元の適合表を確認しましょう。
おわりに SE600は、正しい取り付けと経路さえ守れば、最初の1針までの道のりは驚くほどシンプル。動画の要点は「順番通り、確実に、そして練習」です。今日のチェックを積み重ねて、次は刺しゅうの世界へ踏み出しましょう。
