Brother PR670Eのはじめかた:開梱・組み立て・初期セットアップ完全ガイド

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Brother PR670Eのはじめかた:開梱・組み立て・初期セットアップ完全ガイド
PR670Eは多針の本格機。とはいえ最初の一歩はシンプルです。このガイドでは、動画の手順に沿って「開梱→設置→保護材の除去→糸立ての組み立て→電源投入とキャリブレーション→上糸・ボビンのセット→枠の取り付け→針の要点」までを安全第一で解説。はじめてのオーナーがつまずきやすいポイント(枠の“遊び”(ガタつき)の見極め、ボビンの時計回りなど)も要点整理しました。

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Table of Contents
  1. Brother PR670Eを開梱しよう
  2. 初回組み立て:スタンド固定と保護材の除去
  3. 電源投入と初期セットアップ
  4. 上糸のセット(自動針糸通しまで)
  5. ボビンのセットと向きの確認
  6. 刺繍枠とフレームの取り付け
  7. 針の基礎知識と交換の目安
  8. クイックチェック
  9. トラブルシューティングと注意ポイント
  10. コメントから:よくある質問のヒント
  11. 次のステップ

Brother PR670Eを開梱しよう

大型箱で到着するPR670Eは、まず作業スペースの確保が第一歩。箱の周囲をぐるりと動ける通路をとり、転倒やつまづきを防ぎます。

Woman standing next to a large Brother PR670E box in a cluttered workshop.
The Brother PR670E machine arrives in a tall, large box, requiring ample space for unboxing.

最初に外周のストラップをカットして外します。刃物は箱や中身に当てない角度で入れるのがコツ。

Close-up of hands cutting shipping straps on the Brother machine box.
The first step involves carefully cutting the large plastic straps that secure the outer packaging.

続いて上面の案内に従ってフラップを開き、発泡トレー状のアクセサリートレーを持ち上げて取り出します。小物が落ちないよう、平らな場所へ一時退避させましょう。

Woman lifting a polystyrene accessory tray from the top of the open box.
Inside the box, a polystyrene tray holds various accessories, which needs to be carefully lifted out.

側面に差し込まれた発泡スチロールも外していきます。挟まっている付属品が無いかを軽く確認を。

Close-up of the Brother embroidery machine inside its final polystyrene packaging layer.
The machine is finally revealed, encased in its last protective layer of polystyrene, ready for removal and placement on the stand.

外装のスリーブを外すには、箱下部の白いプラスチッククリップを“下を押し込み→上方向へ引き上げ→外す”の順で、合計6個外します。

Close-up of hand disengaging a plastic clip at the base of the machine box.
To remove the outer cardboard sleeve, plastic clips at the box's base must be squeezed and pulled out to release the locking mechanism.

フラップを再び開いて、外側の段ボールスリーブを上にスライドして抜きます。引っかかりがあれば無理に引っ張らず、周囲を整えてから再トライしましょう。

Woman sliding the large outer cardboard sleeve upwards from the machine.
After releasing the clips, the entire cardboard sleeve can be lifted straight up and off the machine's inner packaging.

初回組み立て:スタンド固定と保護材の除去

最後の発泡スチロールシェルを取り去ると本体が姿を現します。ここからは重量物の持ち運び。必ず無理のない人数で移動し、専用スタンドへ設置します。

Brother純正のPR/VRスタンドに載せたら、角のボルトで本体をロックし、ぐらつきがないか確認します。固定後の姿はこう。多針ヘッドのレイアウトが一望できます。

The Brother PR670E embroidery machine on its stand with plastic removed.
The Brother PR670E machine, with all packaging removed, stands ready on its official Brother stand, highlighting its multi-needle design.

輸送保護の青いテープ、針棒周りの緩衝材などを丁寧に除去。外し残しは後の動作不良につながるため、光の反射で見回すのがおすすめです。

Close-up of hands peeling blue protective tape from the machine's arm.
Protective blue tape, used to secure moving parts during transit, is carefully removed from the machine's arm.

糸立て(スレッドスタンド)まわりは段ボールカバーが被せられているので、まずテープを切ってカバーを外します。

Woman cutting tape on the cardboard housing for the thread stand at the top of the machine.
Scissors are used to cut the tape on the cardboard that protects the thread stand during shipping.

本体上部の糸立てを垂直に起こし、左右の水平ガイドを“ゆるめる→所定位置へ回す→締める”の順でセット。付属の工具で固さをコントロールしながら、確実に固定します。

Close-up of hands loosening a bolt on the thread stand arm with a screwdriver.
A screwdriver is used to loosen a bolt, allowing the horizontal thread guide arm to be swung into its correct position.

プロのコツ

  • スクリーンは前方にスイングしてから根元のノブを増し締め。表示部の視認性が上がり、誤操作を防げます。
  • 糸ガイドの角度が中途半端だと糸が擦れやすくなります。水平・垂直を意識して最終確認を。

注意

  • 重量物の移動は必ず複数人で。指挟み・転倒・腰への負担を避けるため、持ち手と動線を事前に確認してください。

ここまでの工程で、他ブランド機と比較検討していた方も、PRの取り回しやすさを実感できるはず。たとえば単針のbrother vrから多針へ移行する際も、設置手順の考え方は同じです。

電源投入と初期セットアップ

電源コードを接続しスイッチON。画面をタッチして起動すると、刺繍アームの自動キャリブレーションが始まります。表示言語や時刻設定の案内が出ますが、動画では詳細操作は割愛されており、特別な準備は不要とのこと。

Close-up of the machine's display screen showing the calibration process.
Upon powering on, the machine performs an automatic calibration sequence, moving the embroidery arm to ensure accurate operation.

クイックチェック

  • 画面が正しく表示される
  • キャリブレーション動作が完了する
  • エラーや異音がない

上位機種の購入を検討中の方は、後継世代や姉妹機(例:brother pr1055x)の画面誘導も似た体験です。基本は“起動→案内に従う→完了”の流れと考えましょう。

上糸のセット(自動針糸通しまで)

PR670Eは6本の上糸をそれぞれ独立経路で通します。ここでは1番針を例に、糸道のポイントを確認します。

Close-up of hands guiding pink thread through the tension dial on the machine.
The pink thread is carefully guided through the tension dial, following its specific path to ensure correct thread tension.
  • スプールから垂直に糸を上げ、最初のガイドへ。
  • テンションダイヤルをガイドに沿って一周。糸がダイヤルに均一に触れていることを指先で感じ取ります。
  • 上部・下部のフラップガイドを通し、番号付き経路(1→)を追ってニードルへ。
  • ニードル上の小さなワイヤーガイドはピンポイント精度が必要。付属のピンセットが活躍します。
  • 仕上げに自動針糸通しを作動し、余分糸をトリム。

ピンセットでワイヤーへ通す場面は、慣れるまでが勝負。手元を安定させ、糸端はやや長めに確保すると狙いが定まりやすくなります。

Close-up of hands using tweezers to guide thread into the needle threader.
Tweezers are used to precisely guide the pink thread into the small wire guide just above the needle, prior to engaging the automatic threader.

プロのコツ

  • 糸を引いたときに“スッ”と均一な抵抗があるかを感じてください。局所的な引っ掛かりはガイドの掛け間違いサインです。

参考までに、純正枠だけでなく、磁気タイプの枠システム(例:brother 磁気 刺繍枠やbrother embroidery 磁気 刺繍枠)を併用するユーザーもいます。導入時は糸道やテンションが変わるわけではありませんが、厚物・小物の固定方法が変わるため、試し縫いで最適化しましょう。

ボビンのセットと向きの確認

付属のプレワウンド・ボビンを使用。マグネットコアが奥(後側)になる向きでボビンケースに入れ、糸が“時計回り”に解けることを目視で確認します。

Close-up of hands demonstrating correct bobbin thread orientation in the bobbin case.
The bobbin thread must be placed so that it unwinds in a clockwise direction, and guided into the tension slit and clip.

糸はテンションスリット→小クリップの順に収め、スピンドルに“カチッ”と入るまで押し込みます。レバーを保持しながら装着する方法でも構いませんが、その場合は音がしにくいので、確実に奥まで入ったか指先で軽く触れて再確認します。

注意

  • 反時計回りだと糸がテンションから外れ、極端にルーピーな縫い上がりになります。最初に必ず回転方向をチェック。

“時計回り”の確認は、PRシリーズ共通の基本。世代違いの機種(例:brother pr680w 刺繍枠を使う環境)でも、ここは不変の安全策です。

刺繍枠とフレームの取り付け

まず“フレームホルダーA”を用意。セットスクリューを外し、ニードルバー下の金属部にそっとスライドして位置決めピンに合わせます。ネジを戻して指で締め、必要に応じて工具で“ほんの少し”増し締め。

Close-up view of the frame holder being slid onto the machine's metal track.
The frame holder is gently slid along the metal track beneath the needle bars, ensuring it aligns with the locating pins.

ホルダー側面の大きなネジで幅を調整。目的の枠サイズに対応するノッチで止まる設計なので、枠を確認しながら段階的に合わせます。慣れてきたら、枠を見なくても指の感触でノッチ位置を覚えられます。

枠を装着するときは、フレーム下の2枚の金属フラップに“差し込んでスライド→所定位置でロック”。取り外しは下から押し上げてスライドアウト。その際、ニードルバーに触れないよう常に枠を“水平”に保つのが鉄則です。

Close-up of hands attaching an embroidery hoop to the machine's frame holder.
The embroidery hoop is slid underneath the metal flaps of the frame holder and pushed until it securely locks into place, ensuring it clears the needle bars.

重要:正常な“遊び(わずかなガタつき)”

  • 装着後にわずかな揺れがあるのは設計上の正常な状態です。動画でも明確に言及があり、ユーザーコメントでも安心の声が寄せられています。

プロのコツ

  • もし抵抗を感じたら、幅ノッチの設定を見直し。力任せに押し込むのはNGです。

PRシリーズの周辺機器として、用途特化の枠システム(例:mighty hoops for brother pr670e)を導入するケースもあります。導入時はホルダーの互換やクリアランスを必ず確認し、試し留めで当たり・逃げをチェックしてください。

針の基礎知識と交換の目安

PR670Eは“フラット面がある家庭用針(HAx130EBBR #11など)”を使用。産業用針は非対応です。付属の替え針を参照するか、現状の針を抜いてフラット面の向きを確認しましょう。

Close-up of a packet of HAx130EBBR #11 flat-sided domestic needles.
The Brother PR670E requires flat-sided domestic needles, such as the HAx130EBBR #11 type, and not industrial needles.

交換の目安

  • 糸切れや目飛び、異音や糸ほつれが続く
  • 厚物・硬い素材を縫った直後
  • 長時間使用後の定期交換

素材や番手に応じて適切な号数を選ぶのが理想ですが、本稿では動画で触れていないため詳細な番手運用は割愛します。

参考

  • 兄弟機や別カテゴリ機(例:brother 刺繍ミシンやPRシリーズ上位世代)でも“フラット面を後ろ”が基本です。

クイックチェック

  • スタンド固定は四隅を締結し、がたつきゼロか
  • 青テープ・緩衝材を全除去したか
  • 糸立てのボルトは“必要十分”に締めたか(固すぎ・ゆるすぎの排除)
  • 上糸はガイドとテンションダイヤルを正経路で通過しているか
  • ボビンは“時計回り”で、ケースに確実に“カチッ”と入ったか
  • 枠はノッチ幅が合っており、取り付け時に無理な抵抗がないか

トラブルシューティングと注意ポイント

  • 枠が入らない/固い
  • 幅ノッチが合っていない可能性。設定を一段階ずつ見直す。
  • ニードルバーに当たりやすい導入角度になっていないか確認。
  • 糸がルーピーになる
  • ボビンの回転方向が逆、あるいはテンションスリット未収まり。
  • 上糸のテンションダイヤルの一周が不完全。
  • 自動糸通しが成功しない
  • 最終ワイヤーガイド通し忘れ、糸端が短すぎる/毛羽が多い。
  • 針先の摩耗・曲がり。針交換を検討。

注意

  • 枠の着脱で抵抗を感じたら“力を入れない”。必ず原因を切り分けてから再装着。
  • ニードルバーを“押す・こじる”は厳禁。曲がりは重大トラブルに発展します。

周辺情報

  • PRシリーズの枠バリエーションを検討するなら、PR専用の10×10領域用などの派生アクセサリ(例:mighty hoop 10 x 10 for brother pr series)も選択肢です。導入時は製品適合と保証範囲の確認を忘れずに。

コメントから:よくある質問のヒント

  • 枠の“遊び”は正常?
  • はい、正常です。動画でも明言があり、コメントでも疑問が解消された声が寄せられました。
  • 枠は同梱される?
  • 本体には“フレームホルダーA”と、同梱の標準枠に対応するセットアップが案内されています。詳細な数量・サイズは動画内で個別列挙はされていません。
  • テーブル拡張は使える?
  • 本動画では扱っていません。適合は販売店やメーカー情報をご確認ください。
  • 新品ボビンに注油が必要?頻度は?
  • 本動画では給油についての説明はありません。取扱説明書のメンテナンス項をご参照のうえ、指定箇所・指定油・頻度で実施してください。

他機種との比較検討をされている方へ

  • コンパクト単針機や上位多針機(例:brother prs100 刺繍枠やbrother pr系)との併用でも、開梱~初期セットアップの基本は共通。運用の土台づくりとして、まずは“正しい糸道”と“ボビンの時計回り”を体に覚えさせるのが近道です。

次のステップ

  • 実縫いの前に、薄地・中厚・厚地など数種類の端布で試し縫いを行い、テンションと押さえ、枠の選定を微調整。
  • 枠の拡張を検討する場合は、純正や互換の磁気枠システム(例:brother 磁気 フレーム)の適合・保証条件を販売店に確認。
  • 将来的な拡張として、より多針・大判へのステップアップ(例:mighty hoops for brother pr1055x)を視野に、作業フローと設置スペースを今のうちから設計しておきましょう。

最後に:PR670Eのセットアップは、順序と確認を守れば迷いません。安全第一で、快適な刺繍ライフを始めましょう!